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ファッションについてのあれこれ

ファッションとは?

 


 

ファッションという横文字はよく聞くものの

特に学ぶ機会もなく、必要だと思うタイミングもないため

理解する機会がほとんどないと思います。

 

そこで今日はファッションとは一体何なのか?をお話ししたいと思います。

 

 

 

 

言葉の意味

 

 

「Fashion」とはラテン語のファクティオ 「factiō」 (行為、所作) に由来する英語だそう。

日本では服装に関しての使用がほとんどだと思います。

 

辞典で引いてみました。

 

ファッション【fashion】

流行、はやり。流行りの服装。

ある時代またはある集団の習慣や作法、服装、音楽、スポーツ、娯楽など行動様式の特徴をいう。もともとは上流社会の風習やマナーなどを意味した。

狭義では、服装の流行をさす。

また、流行の衣服や服飾品そのものを意味したり、単に服装という意味で<リゾート・ファッション>などと使われる場合もある。

出典元:ファッション辞典(2010年) 文化出版局

 

 

意味は色々ありますね。

感覚的な要素が強いため曖昧になりがちなのかもしれません。

ファッションという言葉が適用される範囲は大きく、辞書的な意味では言い表しきれない部分も。

 

一般的に衣類だけを指す「アパレル」とは違い

衣類だけでなく、小物やヘアや美容なども含めたスタイル全体を指すものとして使われます。

 

例えば「ファッションセンス」という言葉が表す範囲は

服のデザイン性、アイテムを選び組み合わせる感覚、時代とのバランス、着こなし、佇まいまで含まれる場合もあります。

 

 

ついでに、ミスタードーナツさんの定番といえばオールドファッションドーナツ。

英語でもよく使われる【old-fashioned】は昔ながらの、旧式のといった意味です。

昔ながらのドーナツを再現していることからオールドファッションと名付けられているとのこと。

 

 

 

○○ファッション

 

 

辞典にもあった服装という意味で使われる場合のファッションについて。

例を挙げてみます。

 

 

①辞典の引用にもあった「リゾート・ファッション【resort fashion】」

夏の避暑地など(冬のスキーリゾートなどが含まれる場合もある)で着られる服装やその流行のこと。

日常着に比べ、一般的に開放的で大胆で個性的な感覚のものが多い。

リゾート・ファッションの発信地としてはフランスのニースやフロリダが有名。

 

参考写真

 

 

夏のリゾートファッションは生地をたっぷり使用したスカートやロングワンピースなどのゆったりとした服が多く、柄や色が派手で露出が多かったりします。

かごバッグや麦わら帽子や大ぶりなアクセサリーが特徴的なアイテム。

「涼しげで上品でありながらも大胆」な日常では着られない服装で開放感を味わえるため、リゾートならではの服装であるのがリゾートファッションと言えます。

 

 

 

②モッズコートなどでも知られる「モッズ・ファッション【mods fashion】」

イギリスの若い労働者の間で1950年代後半から1960年代中頃にかけて流行したミリタリー調のジャケットや細身のテーラー・メイドなどを着用するスタイルのこと。

モッズ・ルックとも言います。

 

参考動画

www.youtube.com

当時モッズと呼ばれた若者たちの映画「さらば青春の光(1979)」

 

ミリタリーコート、ウエスト位置が高めの上着、股上の浅い細身のパンツ、細身のネクタイなどが特徴的なアイテム。ベスパ、ランブレッタに乗る。

モッズとはモダーンズを略した俗称であり、当時のスタイリッシュでセンスの良い若者をそう呼びました。

 

 

このように行動や場所などのテーマに沿って考えられたスタイルや

ある時代に流行した服装やヘアスタイルなどが一種のスタイルとして確立されたものが○○ファッションと呼ばれます。

○○に入るのは土地や音楽のジャンル名であったり、集団の呼称など様々です。

 

 

ファッションの概念

 

 

ファッションは、生活の基本である「衣・食・住」の「衣」とは少し違います。

 

 

衣服は、纏うことで肉体の保護機能を補完を役割果たすため生まれたもの。

人間の皮膚は柔らかくまた体毛も少ないことで、衣服を身に付けることにより気温など自然環境の変化に適応し外部の刺激から肉体が傷付かないように守っています。

肉体の延長として機能し、自然に対する道具として生理的に働いています。

 

 

スタイルとしてのファッションは、外見で印象を作り上げることを目的とした自己表現の一種です。

人間は五感で外界の情報を得ますが、その中でも視覚の役割は8割以上を占めると言われており

服装におけるファッション性は社会の中でそれを着る人の趣向、習慣、立場、社会的な役割を他者に対して表現するシンボルやサインとして機能し

言葉とは異なった社会的なコミュニケーションの道具として心理的に働いています。

 

 

衣服もファッションもまとめて服飾とされますが

こういった目的の違いがあることは明確です。

 

そして昨今ではライフスタイルなど、形にはならない事柄にもファッション性を見い出すことができ

ファッションは主要なカウンターカルチャーのひとつとして認知されるようになっているため、学術的研究対象としても注目されているそうです。 

 

 

 

いかがでしょうか?

 

ファッションは浅はかに見られがちな分野ではありますが

理解を進めると社会的に有用性がある重要なものであることがわかっていただけるかと思います。

 

この記事をきっかけにファッションに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

私が使用しているファッション辞典はこちら

hb.afl.rakuten.co.jp

文化出版局(学校法人文化学園)が発刊している辞典です。

アイテムの名称は勿論、スタイルや服のディティール、生地、カラー、靴やバッグや帽子などの小物類、靴下や眼鏡、美容などのファッションにまつわる様々な用語が載っています。

ファッション業界の方は持っていて損はない一冊。